では、作業再開!ブリッジピン抜きを完成させましょう!
前回は材料の穴あけ加工をしました。今回は「調整、仕上げ」といった「ちょっとだけ神経を使う」作業になりますので、慌てず落ち着いて作業します
穴あけの後は「外周」をカットしていきます
この時点で「外周のデザイン」は決めていません
初めて作る物なので、作業しながら現物あわせで「切ったり・削ったり」していきます
先端部(ブリッジピン側)の幅を決めるため、センター(弦)から隣のピンまでの寸法を測ります
私のギターはセンター(弦)から「6.5mm」でした
この寸法を参考にして、板に線を引いていきます
かなり適当ですが、だいたいこんな感じでしょうか
ノコギリで外周をカットしていきます
しっかり板を押さえて切っていきます
ノコギリは刃が薄く切れ味の良いものがいいでしょう
オススメは定番の「オルファ クラフトのこ」です
切れ味バツグン、ちょっとした工作には必須でしょう
写真のノコギリはタミヤ 薄刃クラフトのこです
たまたま近くにあったので使いました
オルファのものとそっくりですが、こちらのほうが刃が薄くなっています
ただ替刃単体では売っていないので、コスパ的にオススメは「オルファ」さんのノコギリになります
仕上げを楽にしたいので、できるだけギリギリを狙って切ります
ブリッジピンのところは一番重要なので慎重に!
ここは切りすぎてしまうと取り返しがつかないので「多めに残す感じ」で切りましょう
なんとなく「形」が見えてきましたね
作業はいよいよクライマックス
慎重にブリッジピン部の形状を整えます
削りすぎ厳禁!
実際にピンにあわせて「どこを削ればいいか」見極めます
丸棒ヤスリも使って形を整えます
ここさえ終わればゴールは間近なので、焦らず何度も確認しながら作業を続けます
キツ過ぎず・・・ユル過ぎず・・・
いい感じに削れました
これで完成!
と言えるほどワイルドな性格ではないので、もう少し「角」を滑らかに整えます
棒ヤスリでガリガリ・・・紙ヤスリでサササ・・・
こんなもん・・・かな?
これで本当に完成です!
おつかれさまでした!!
使っていくうちに味わいが出るように、塗装などはせず「指板用オイル」を使いオイルフィニッシュにしました
せっかく木材を使っているので、この風合いを無くすのはもったいないですからね
ここでワンポイント
先端部は細く繊細なので補強をしておきます
瞬間接着剤を綿棒につけて、木部に染み込ませるように塗ります
こうすることで強度アップすることができます
くれぐれも完全乾燥するまではギターなどに近づけないように!
では早速使ってみましょう
弦を緩め、写真のようにピンをつかみます
そして、真上に引き上げると・・・
簡単にピンを抜くことができました
ブリッジピン抜きには「テコの原理」で抜くものがありますが、構造上ブリッジに負担をかけています
小さなことかもしれませんが、ギターへのダメージを少しでも抑えたい方には、今回のタイプのものが向いていると思います
自分で作った道具でメンテナンスすれば愛着もわきますし、きっと長く付き合える相棒になること間違いなしです!
【最後に】
「思いつき」と「家にあった物」で適当に作り始めた今回の工作
トータル2時間くらいの作業だったと思います
これから作ろうと思っている方は、秋の夜長にのんびりと時間をかけて作ってみてはいかがでしょうか
きっと、私のものよりも素敵な作品ができると思います
作り終えて感じたことは「もっと指用の穴は小さい方がいい」ということ
自分の体格、好みによって「正解」は変わってきます
皆さんも試行錯誤して作業を楽しんでいただけたら嬉しいです
最後まで読んでいただき、ありがとうございました
おしまい